つわりがない人とひどい人
つわりがほとんどなくて妊娠中もそれ以前と変わらない生活が送れる人がいる一方で、吐き気が止まらない、立っていることもできない、上の子の面倒を見てあげたいのに体を動かせない、そんなひどいつわりに苦しむ人もいます。つわりとは一言にくくれないほどに、症状も期間も個人差が大きすぎるものです。趣味や仕事で気を紛らわせられるつわりは中程度と考えられます。仕事や家事を助けてもらわないといけないほどのつわりも、決して珍しくはありません。同じ吐き気でも、空腹で気持ち悪くなる人と、食べると吐いてしまう人がいて対処の仕方が違います。
つわりは明日終わるかも知れないし、ずっと続くかも知れない。大切なのは、自分の体と向き合うことです。自分の体に起こっていることを受け止めてあげてください。そして、新しい命が自分の中で育っていることを常に思い出してほしいのです。もちろん、つわりは妊娠すればほとんどの女性が経験するものではあります。しかし、そのために、社会の中で軽く見られがちであることは否定できません。
ひどいつわりを経験している人ほど、精神的にも追い込まれています。ほんの些細な言葉に傷つけられて、さらにつわりをひどくしてしまうこともあるのです。妊娠してつわりが重くなるか、軽くなるかは、その女性の人格や精神性には関係ありません。また、その苦しみは赤ちゃんの父である配偶者ですら替わってあげることもできないものです。周囲の人ができることは、ただ理解して寄り添ってあげることだけです。